「龍が如く7 光と闇の行方」をご紹介していきます。
シリーズお馴染みの神室町(モデルは歌舞伎町)はもちろん、本作から新たに横浜・伊勢佐木異人町(モデルは伊勢佐木町)が舞台として追加されました。
リアルな日本を舞台に自由な散策も楽しめる本作の魅力を、プレイ済みの筆者が徹底レビュー解説!
「龍が如く7 光と闇の行方」についてゲーム紹介
龍が如くシリーズは、2005年にSEGAより発売されたPlayStation 2用ゲームソフト「龍が如く」を第1作として、今なお人気が高く国内外のゲーマーから支持を受けているゲームシリーズです。
累計販売本数は1,200万本(2019年時点)を記録し、本作も40万本を突破しており、ますます目が離せません!
ベースとなるシナリオは日本の裏社会をテーマにしており、どの作品も元極道である主人公が跡目争いや様々な問題に巻き込まれていくシーンから始まります。
ここでシリーズを未プレイの方に誤解してほしくない点として、どの主人公も「元極道」であり「ヤクザを礼讃しているゲームではない」というポイントです。
このゲームはあくまでも一般人となった主人公たちを操作するのである、という点は今一度認識しておいてほしいところです。
単なるヤクザゲームとしてプレイする機会を失ってしまわれるのは、とてももったいないゲームシリーズなのですから……!
龍が如くシリーズはナンバリングの1~6(スピンオフも含む)までは主人公を「桐生一馬」というキャラクターが務めていたのですが、本作からは「春日一番」という新しいキャラクターへ主人公が交代となりました。
この桐生一馬を主人公としたナンバリング作品も全てPS4で発売されていますので、本作から龍が如くをプレイしようか迷っている方にもオススメのゲームシリーズです!
本作は「龍が如く6 命の詩。」で開発されたドラゴンエンジンを改良し、さらなるグラフィックの向上が体験できます。
ご覧の通り、ドラゴンエンジンは夜の街に特化したライティングにこだわっており、シリーズでの搭載は本作で3作品目となります。本作では昼の街の微細さも着実に向上しており、上記の画像のように生きた街並みを体感することができます!
本作からは新たな舞台として横浜をベースに活動することもあり、シリーズファンの方も新鮮な気持ちでプレイが可能です。
この画像は伊勢佐木異人町から、主人公たちが主に活動することになる「職安街」というエリアを撮影したものとなります。
街の中には車が走っており、様々な店や道端を歩く人々など日本人にはとても身近に感じやすい街並みではないでしょうか?このように龍が如くシリーズは日本の風景をゲームで精巧に再現しており、散策するだけでも楽しいのが魅力の1つです。
そんな本作の大きな特徴は、ゲームシステムをRPGに変更し従来までのアクションシステムでは無くなった点が挙げられるでしょう。
発表された際はインターネット上を主に非難轟々で、実際にソフトが発売されるまでは否定側の声が大きかったのは事実です。
しかし発売後は大きく流れが変わり、「主人公の春日一番とマッチしている!」という評価も上がり始め、今では新しい龍が如くのプレイシステムとして一定の評価を受けています。
このためクリアまでかかる時間も長くなり、私の場合、本作は「約43時間」でクリアすることができました。
従来の作品ではサブストーリーなどを含めて30時間程度でクリアできていたことを考えると、かなりプレイ時間が増えたという印象です。
アクションシステムの作品では、プレイヤーの操作が上手ければ上手いほどキャラクターも強くなり、レベルなどを気にすること無くクリアまでたどり着くことができたのですが本作はそうも行きませんでした。確実にレベルを上げる必要があるシーンが出てくることもあり、そういったレベル上げの時間も加算された様子ですね。
とはいえ、遊べるミニゲームなどの数も歴代No.1なので色々な要素で時間はドンドン増えてしまいます。
「龍が如く7 光と闇の行方」の良かった点(おすすめポイント)
実際にプレイしてみて龍が如く7の良かったポイントを5つご紹介します。
主人公「春日一番」の物語がアツい!
春日一番は生みの親が失踪し、育ての親は風俗店の店長と神室町の住民という独特な生い立ちを持ちます。
その後、荒川真澄という東城会系荒川組の組長と出会いヤクザになるのですが、2000年1月1日にある出来事から出頭し18年もの懲役に行きます。
そこまでがオープニングに当たる部分で、そこから荒川組もろとも東城会が消滅していることを知り、自分が懲役している間に何があったのかを知るために多くの仲間と共に戦っていくという物語です。
龍が如くシリーズで長く主人公を務めた桐生一馬は完璧な人間に近く、冷静で腕っぷしも強い”龍”を背負う男だったのに対し、春日一番は感情的でまだ成長途中との描写が多い”龍魚”を背負う男です。
背中の彫りだけではなく性格や心情といったところまで、「龍が如く」と呼ばれるまでの物語を表しており、クリアした頃には誰もが春日一番の魅力に取り憑かれていることでしょう。
RPGシステムのため、操作が苦手な方でも遊びやすい
これは従来のファンだけではなく、本作から龍が如くシリーズを遊ぼうか迷っている方にオススメのポイントです!
これまではアクションシステムのため、どうしても操作が上手・苦手ということでストーリーの進行速度も変わり中にはプレイを諦めた方もいらっしゃるかと思います。
しかし本作は自分でスティックを動かして戦う場面がなく、すべてコマンドシステムによって操作することが可能なので、戦術を考える時間もあるなど初めての方にオススメのゲームシステムとなっています。
ファンの方には「アクションが良かった……」というご意見もあるかとは思いますが、春日一番という「みんなで戦う」という性格を持つ主人公にはRPGも似合っているとは思いませんか?
いや、クリアまで行くと「似合っている」と思うはず!従来作品のファンだけれど本作には手を伸ばせなかったという人も、ぜひ一度騙されたと思ってプレイしてみてください!
確かに進化した龍が如くが、そこにあります。
出演している俳優陣が豪華
これはゲームトレーラーやパッケージを見ただけでお分かりになるかと思いますが、とにかく俳優陣が豪華です!
荒川組組長・荒川真澄役に「中井貴一さん」、荒川組若頭・沢城丈役に「堤真一さん」、主人公の相棒的立場であるナンバ役に「安田顕さん」、他にも声優では大塚明夫さんや上坂すみれさん等々、多くの有名出演陣で固められた本作は龍が如くシリーズ史上No.1レベルで豪華なゲーム体験が味わえます!
演技面ではどなたも違和感なく、その世界の人物として溶け込んでいるのでゲームプレイ面で期待されている方だけではなく、純粋に俳優陣のファンの方にもオススメです。
龍が如くシリーズの歴代キャラクターが登場
これはゲームトレーラーでも確認できますが、本作には東城会のストーリーに欠かせなかった桐生一馬を始め真島吾朗や様々な面々が登場します。
ファンの方はこれだけで嬉しいポイントかと思いますが、バトル面でもレジェンド級の強さを誇っており、これまで操作したり戦ってきたキャラクターの偉大さを改めて認識することができました。
『初めての方は「とにかくヤバイやつが出てきた」という認識で大丈夫です』という制作陣の言葉通り、ストーリーにも関わる重要な立ち位置のためファン・初めての方問わず大満足のキャラクター登場だったのではないでしょうか。5から目にすることが無かったキャラクターも登場しており、ファンの方は間違いなく満足の出来でした!
RPGがしっくり来る出来になっている
本作が初のこともあり、どうなることかとは思いましたがしっかりと龍が如くに落とし込んだRPGシステムとなっており、多くのプレイヤーは楽しむことが出来たのではないでしょうか。特に従来作品ではクランクリエイターといった大局的視点から命令を下して戦わせるというミニゲーム要素はあったものの、本作のようにバトルで直接操作するキャラクターが主人公1人だけではなくなった点は、とても新鮮な気持ちになりました。
回復もバトル中に関しては大きく進化しており、従来はメニューからアイテムを選択して回復しつつも戦うことが可能だったシステムが、コマンド制の導入によりヒール役をしっかりと活用することが勝利へのお約束となりました。
1人でなんでも出来たシステムではなくなったという点で「強さの象徴的な感じがしない」という声はあるものの、新主人公となった作品としては上手く交代できた好例ではないでしょうか。
画像のように、パーティメンバーとの自撮り撮影もできますよ!このようにちょっとした機能であっても、現実を再現しているとワクワクしますよね。
『龍が如く7 光と闇の行方』の良くなかったポイント(おすすめできないポイント)
反対に…龍が如く7の良くなかったポイント(おすすめできないポイント)もご紹介。
難易度設定がない
これは龍が如くシリーズでも初の試みなのですが、本作は難易度の設定がありません。
そのためゲームが苦手で「イージー」にしようといった方には少し難しい場面もあるかと思われます。
もちろんRPGコマンドシステムのため行動に対して考える時間は多く与えられるのですが、サクサク遊びたいという方やゲームそのものが苦手という方にはオススメしにくい点が少し残念ではありました。
タイアップ企業からドン・キホーテが消えた
これはファンの方では誰もが感じるポイントだと思いますが、なんと本作からはドン・キホーテが消えてしまいました!
公式からは何の発表もありませんが、初代龍が如くからスピンオフ作品まで欠かさず出ていたタイアップ企業だったため、多くのプレイヤーが残念に感じた部分ではないでしょうか。
推測として「RPGというゲームシステムに格安の回復アイテムを販売している企業は邪魔だったのでは」というものや「バトルアリーナの場所を確保するため」という風な様々な憶測が流れました。ぜひ次作では復活してほしいですね……。
バトルがアクションシステムで無くなってしまった
春日一番とRPG要素がマッチしていると感じる私のようなプレイヤーも多いですが、インターネット上では「やはりアクションがよかった」との声があるのも確かです。
道端にある小物を使って敵を倒したり、自転車を振り回して戦うといった従来のバトルシステムを体験したかったという意見も多く、これは賛否両論のポイントとしていつまでも残り続ける評価軸でしょう。
しかし、プレイせずに止めてしまうのはとてももったいないゲームであるのも確かですし、一度購入してみてはいかがでしょうか。私は「頑張って物にできた」と感じています。この記事を見ている皆さんは、プレイしてどう感じられるでしょうか。
『龍が如く7 光と闇の行方』全体を通した感想
龍が如くシリーズ最新作ということで、主人公を一新し挑戦という言葉を突き進めた本作。
ゲームシステムをRPGにしたことで賛否両論が生まれてしまう結果にはなりましたが、ストーリーの面白さや演出面のこだわり、キャラクターが生きているようなドラマ模様はシリーズ史上でもNo.1との呼び声が多いのは事実です。
特に新主人公の春日一番がどのような人物で、どのような生き方をしていくのかという龍が如くシリーズの行く末が気になる方は購入をオススメします!
『龍が如く7 光と闇の行方』はこんな人におすすめ・おすすめしない
本作はシリーズファンの方はもちろん、初めての方に対してもオススメできる作品となっています。
ただ上記をご覧の上で購入するのを迷っている方も少なくないかも知れませんので、以下にオススメする人などを記載しておきます。
おすすめする人
- 日本を舞台のゲームを遊びたい方
- 日本の街並みを最新ゲームで体験してみたいという方
- 龍が如くシリーズ自体が好きで、6から東城会などがどうなったのか気になっている方
- 出演している俳優陣のファンの方
- RPGが好きな方
おすすめしない人
- どうしてもアクションでないと遊ぶ気にならない方
- 過激な表現や夜の街が苦手な方
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