SOUNDPEATSより12月26日に発売のワイヤレスイヤホン「Capsule3 Pro」についてレビューさせていただきます。
前回紹介させていただいたSOUNDPEATS製品の「Air3 Deluxe HS」はインナーイヤー型でしたが、今回レビューしている「Capsule3 Pro」はカナル型となっており同じくHi-Res認定されたワイヤレスイヤホンです。
この記事では音質・マイク音声・機能面をしっかり試しており、普段使用しているイヤホンなどとも比較しているので参考になればと思います。
※SOUNDPEATS様より提供いただきレビューしております。
【SOUNDPEATS Capsule3 Pro】スペックと外観レビュー
SOUNDPEATS Capsule3 Pro
公式サイト:CAPSULE3 PRO / Twitter:@SOUNDPEATS_JP
- 性能の割に1万円以下とコスパ抜群
- LDACコーデック対応
- ハイレゾ対応
- カナル型完全ワイヤレスイヤホン
- ハイブリットアクティブノイズキャンセリング対応
- 低遅延ゲームモード搭載
- 最大52時間再生可能
- アプリでのイコライザー調整可能
機能面の豊富さと音質を考えても、8,480円という価格はコスパ最強と言っていい製品です。
スペック/仕様
Bluetooth仕様 | 通信方式:Bluetooth 5.2 コーデック方式:LDAC / AAC / SBC 通信範囲:10M |
基本仕様 | ダイナミックドライバー:12mm (バイオセルロース振動板採用) 周波数特性:20Hz—40KHz |
バッテリー | バッテリー容量:500mAh(ケース) 35mAh*2(イヤホン) イヤホン本体 充電時間:1時間 |
再生時間 | 最大約8時間再生 充電ケース併用:約52時間 |
充電 | 充電ポート:USB Type C |
寸法等 | イヤホン本体:33.57×21.53×25.61mm 充電ケース:50.07×67.31×25.9mm イヤホン本体:5g イヤホン本体+充電ケース:48g |
パッケージ内容は下の通りです。
- SOUNDPEATS Capsule3 Pro
- 充電ケース*1
- USB-C充電ケーブル*1
- イヤピース:6(S/M/L)
- 取扱説明書*1
ケースの外観
【ケース正面】
【ケース裏面】
表面はブラックカラーで非光沢になっており、指紋がつきにくいプラスチック素材です。
サラッとした感じでさわり心地が良い感じでした。
前回レビューさせていただいた「Air3 Deluxe HS」と比較すると、サイズは50.07×67.31×25.9mmで重量は48gで全体的に一回り大きくなっていますが、それでも十分コンパクトなケースです。
【Capsule3 Pro】
【Air3 Deluxe HS】
「Capsule3 Pro」はさらに安っぽさがなくなって高級感が増していますが
質感的に少し滑りやすくなっていますが、指紋はほんとにつかないのでこの点はとてもうれしいポイントです。
ペアリングボタンは充電するため本体下面のUSB Type Cポートの隣へあります。
はじめはどこにあるかわかりにくかったですが、目立たないよう配慮されてて良い点です。
イヤホンの外観
カナル型イヤホンということで、耳へ装着する部分はゴム製のイヤーピースを装着して使用します。
ロゴの部分はピンクがかったゴールドカラーで、デザイン性も高く質感もしっかりした製品です。
タッチセンサーは「Air3 Deluxe HS」同様、ロゴの部分をタッチすることで音量やモードなどの調整を行うことができます。
Capsule3 Proの音質レビュー
音質タイプ
「Capsule3 Pro」は、全体的に中高音の解像度がしっかりしていてクリアな音質に感じられました。
どちらかというとフラットよりは中音域がやや強めな音質で柔らかさのある音の印象。
イヤーピースのおかげもあってか低音が効いているので聞き心地が良いです。
没入感ある音で楽しむことができました。
イコライザーを設定せずフラットな状態音で聴いた感想なので、イコライザーを使用して欲しい音域や抑えたい音域を調整すればかなり音質の印象を変えることができます。
カナル型でもしっかり音に臨場感があり、ワイヤレスで8480円という価格ですが音に関しては十分良いと感じられるイヤホンです。
「LDAC」対応デバイスであればより音質に期待できる点も良いです。
- 最大20Hz-40kHzの広範囲拡張された周波数特性
- 24bit/96kHzでの再生が可能で、より臨場感のあるサウンドで楽しめる
音質比較
iPhoneに付属している「EarPods」と比較すると、音の厚みの違いは明らかに感じられます。
「Capsule3 Pro」と同じくSOUNDPEATSからリリースされている「Air3 Deluxe HS」と比較すると、「Capsule3 Pro」の方が全体的にはっきりした音質になっているように感じました。
カナル型とインナーイヤー型という違いもあると思いますが、低音が効いている分より聴き心地があるためロック調の音楽などではより気持ち良い音で楽しめます。
価格帯が違うもので言うと、普段使いしているモニターイヤホン「IE 100 PRO(約13,000円)」と比較した場合は、さすがに音の解像度・クリアさ・分離感など全体的に劣ってしまいます。
価格と機能の豊富さを考慮しても「Capsule3 Pro」はかなりコスパの良いワイヤレスイヤホンとしておすすめできるので、音質に関しては心配ないのではないでしょうか。
ノイズキャンセリング機能(ANC)について
独自のハイブリッド型アクティブノイズキャンセリング(ANC)技術により、 風切り音低減や最大43dBという高いノイズ低減性能を実現。
フィードフォワードマイクで集音した外側のノイズを打ち消し、 さらにフィードバックマイクで集音した残留ノイズを最終段で打ち消すことで、 効率よく優れたノイズキャンセリング性能を発揮できます。
「Capsule3 Pro」にはハイブリッド アクティブノイズキャンセリング(ANC)が搭載されており、周囲の雑音などを遮断しながらイヤホンの音を聴くことができます。
イヤーピースだけでもある程度周囲の音をカットしてくれますが、43dBのノイズキャンセリング深度によりしっかり周りの音が抑えられていたので、雑音が多い環境でもしっかり相手の声や音楽を聴くことが可能です。
音楽を聴いている時もその効果はわかりますが、通話中はよりノイズキャンセリング機能が効いているのが感じられました。
外音取り込みモード
外音取り込みモードはANCと逆に、イヤホンが集音した周りの音を聞こえやすくした状態で音楽を聴くことができます。
カナル型のイヤホンは周囲の音が聞こえにくくなるため、インターホンなどを聞き逃したくないシーンなどではこの外音取り込みの機能で補うことができます。
実際に試してみましたが、しっかり周りの音を拾ってくれていたので性能も問題ありません。
今回詳しく紹介していませんが通常モードも搭載されており、こちらは一般的なカナル型イヤホン程度の遮音性で、ANCモードと外音取り込みモードの中間あたりの聴き具合になっています。
イコライザー機能について
専用アプリを使用することで、細かく自分の好みの音質を設定して楽しむことができます。
イコライザーカスタマイズでは、バーを調整することで低音を強化したり高音をはっきりさせたりすることで自分好みの音質を作ることができます。
「事前設定」の方ではプリセットから選ぶことで音質を変えることができるので、イコライザーの設定がよくわからない方はこちらを使用するのが便利です。
可変的なイコライザーでは、簡単な聴力テストを行った結果をもとに自分に合った音質を作成してくれます。
それぞれ自分に合う方法でイコライザーを設定できるので、手に取った方はぜひ試してみてください。
「Capsule3 Pro」はアプリを使わずフラットな音質でも聞き心地が悪いわけではないですが、より良い音質で楽しむことができるのでイコライザー機能はぜひ使用することをおすすめします。
ちなみにここで設定した内容はイヤホン本体で記憶されるようなので、アプリがあるデバイス以外に接続した場合でも設定した音質で聴くことができました。
※(例)スマホアプリで設定した後、PCで接続してもアプリで設定した音質で聴くことができる
マイク音質と通話
ENCノイズリダクション機能を搭載した6つ(左右のイヤホンに各3基)のマイク採用。
周囲の雑音を除去し、クリアな音声を相手に伝えてくれます。
実際に「Capsule3 Pro」のマイク音声を録音したサンプルを用意しました。
同じくSOUNDPEATSの製品である「Air3 Deluxe HS」のマイク音声も用意したので聴き比べてみてください。
【Capsule3 Pro】
【Air3 Deluxe HS】
マイクのピックアップはかなり良いので、相手へ声を伝える点は問題ないと感じています。
マイク音質はワイヤレスということもあってそこまでレベルの高い品質ではないですが、普段使いやテレワークなどでは十分活躍してくれるので許容範囲です。
ピックアップが良い分、周りの環境音は結構相手に聞こえてしまうようなので注意してみてください。
サンプルを聞いていただくとわかるように、「Capsule3 Pro」は「Air3 Deluxe HS」と比べるとマイクの音質自体はかなりクリアになっています。
通話など頻繁に行う方は、「Air3 Deluxe HS」より少し価格が高くても「Capsule3 Pro」を選ぶ方がおすすめです。
装着感レビュー
開放タイプのインナーイヤー型のイヤホンは、外れやすい感じがするものも多く少し不安感がありますが、「Capsule3 Pro」はカナル型のイヤーピースのおかげで装着感は抜群です。
隙間もなく密閉されるので、耳へイヤホンがしっかりロックされます。
頭を強く振ったりしても外れることがないため、少々の運動では問題なく使用できるのではないでしょうか。
耳の穴の大きさによってはきつく感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、小さいイヤーピースも予備で付属しているので選んで使用することができます。
操作性について
イヤホンのロゴ部分をタッチすることで操作ができます。
電源ON | 自動:充電ケースの蓋を開ける 手動:1.5秒長押し |
電源OFF | 自動:充電ケースに収納し蓋を閉める 手動:10秒長押し |
再生/停止 | 手動:左右どちらかのタッチセンサーを2回タップ |
音量アップ | 右側のタッチセンサーを1回タップ |
音量ダウン | 左側のタッチセンサーを1回タップ |
曲送り | 右側のタッチセンサーを1.5秒長押し |
曲戻し | 左側のタッチセンサーを1.5秒長押し |
着信受話 通話終了 | 左右どちらかのタッチセンサーを2回タップ |
着信拒否 | 左右どちらかのタッチセンサーを1.5秒長押し |
通話切替え | 左右どちらかのタッチセンサーを2秒長押し |
手動ペアリング | 充電ケースのマルチボタンを3秒長押し |
音声アシスタント | 右側のタッチセンサーを3回タップ |
ゲームモード | 左側のタッチセンサーを3回タップ |
ノイズ低減切り替え ・ANC ・通常 ・外部音取り込み | 左側のタッチセンサーを1.5秒長押し |
軽いタッチで簡単に操作ができ、定かではありませんが「Air3 Deluxe HS」より誤操作が起きにくくなっているように感じました。
操作項目が多いように感じますが、使用しているとすぐに感覚で覚えられるので難しくありません。
ゲームモードも搭載
「Capsule3 Pro」にはゲームモードという超低遅延モードも搭載されており、デバイスを操作した際の音のズレを抑えることができます。
今回ApexLegendsを軽くプレイして試してみましたが、操作と銃声のズレももかなり低減されていたのでプレイ時のストレスはほとんど感じなかったです。
音ゲーなどよりタイミングにシビアなゲームではさすがに有線の方が良いと思いますが、それでもワイヤレスでは十分な機能でしょう。
ゲームモードをONにすると通信範囲が狭まってしまうため、その点は注意が必要です。
「Capsule3 Pro」おすすめポイント
- 低音も聴きごたえがあるしっかりした音質
- 装着感が良く簡単には外れない
- アプリ使用でイコライザー調整ができる
- ペアリングなど設定が簡単で取説いらず
- ANC・外音取り込みモードが搭載
- 音質の良さ+多機能なのに8480円というコスパの良さ
- 耳へ装着した状態だと大音量でない限りほぼ音漏れしない
上に挙げた以外にも、イヤホン単体で最大8時間の再生が可能になっているところもおすすめポイントです。
8時間もあれば長時間の作業も全然問題ないですし、ケース込みであれば最大52時間も再生が可能になるため2~3日程度であれば充電しなくても問題ありません。
「Capsule3 Pro」の良さは音質と機能の豊富さにあると思いますが、何よりストレスが少ない点が大きいなポイントになると思います。
最初のペアリングも特に難しくなく1分もかからず終えられますが、一度ペアリングすればそれ以降はケースからイヤホンを取り出すだけなので、ペアリングを待つようなストレスが一切ありません。
それにこの8480円という手に取りやすい価格なので、コストパフォーマンスに優れたイヤホンの中でも個人的に推したい製品の一つになっています。
気になった点
いろいろ「Capsule3 Pro」の良さを紹介してきましたが、もちろんこの製品にも気になった点はあります。
マイク音質
最も気になったのはマイクの音質です。
「Capsule3 Pro」を使用してLINE通話をしたところ、聴き手側から音声に違和感(お風呂場っぽい感じ)があるというような感想をいただきました。
SOUNDPEATSの製品である「Air3 Deluxe HS」と比較し、マイク音声のクリアさは「Capsule3 Pro」の方が良い結果だったものの、もう少し違和感なく聞ける音だと嬉しかったですね。
録音して聞いた際はそこまで感じなかったのですが、LINE通話だとそういった感想になったようです。
ピックアップが良い分、周りの環境音が相手に伝わってしまう点も状況によっては注意しなければならないかもしれません。
とはいえ通話できないほどひどいようなことではないので、やり取りをする分には十分な機能だということは理解していただけたらと思います。
着脱検出機能がない
もう一点は着脱検出機能がない点です。
以前レビューさせていただいた「Air3 Deluxe HS」では音楽を視聴中に片方のイヤホンを外すと曲が一時停止する機能がありましたが、「Capsule3 Pro」ではその機能がなくなっています。
この機能は簡単に一時停止できるので煩わしさが軽減される機能ではありますが、逆にイヤホンを外すたびに一時停止してほしくない方もいらっしゃると思うので、どちらとも言いずらい変化です。
この点はとくにマイナスな印象を受けた部分ではなく、個人的には「あってもなくても問題はない」という位置づけです。
ワイヤレス充電がない
ワイヤレス充電ができればかなりポイントが大きかったと思いますが、この部分に関しては残念な点というわけではなく個人的な願望が強いところです。
1万円を切る価格を考えてもその他の機能が十分すぎるので、粗を探して出てきた希望的機能面というものになります。
以上が気になった点ですが、マイク音声がより良くなってほしい点以外はかなり優良な製品だと感じました。
まとめ:【SOUNDPEATS Capsule3 Pro】レビュー
以前「Capsule3 Pro」と同じくSOUNDPEATSより発売されている「Air3 Deluxe HS」をレビューさせていただいたこともあり、「Air3 Deluxe HS」との比較を中心とさせていただきました。
- 質感が良く本体とケースに高級感がある
- 同価格帯では音質がクリアで聴き心地が良い
- 機能も必要なものが揃っており、ペアリングも簡単
- マイク音質は良いとは言えないが、やり取りするには十分なクオリティ
今回はSOUNDPEATS様より「Capsule3 Pro」を提供をいただいた上でレビューさせたいただいていますが、記事の作成にあたって「正直に感想をレビューしてください」とのこともあり、良い点・気になった点それぞれすべて私の感想でそのまままとめております。
「Air3 Deluxe HS」は7,180円(Amazonでは5,744円で販売中)、「Capsule3 Pro」は8,480円という価格設定で、それぞれ価格に対してのコストパフォーマンスはとても優れている製品です。
私が購入時に選ぶのであれば価格が1,000円強高くても「Capsule3 Pro」を選びます。
ANC機能や音質などを考慮するとそちらの方が満足度が高いと思うので、もし迷われている方がいらっしゃいましたら参考にしていただけたら幸いです。
「Capsule3 Pro」はコスパ最強ワイヤレスイヤホンの一つなので、是非製品ページをチェックしてみてください。
公式サイト:CAPSULE3 PRO / Twitter:@SOUNDPEATS_JP
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